第16話

35/40
前へ
/40ページ
次へ
「まあ、そんな感じ。 オレはやりたいことやってる普通の男だよ」 ――陰に、大神家の力が全くないとは言えない。 それでも、恵まれてる方だ。 自由にさせてもらってる。 ――でも。 蒼菜と哉人の顔が浮かぶ。 あいつらは、違う。 それを、赤ずきんに伝えるべきなのか――? 貴和子夫人の脅し文句は、あの二人の関係を暴露すると言うものだった。 オレに対するものだけだったら、無視して連絡だってとれたんだ。 妹のように可愛がってきた蒼菜と、蒼菜を守ってくれる親友の哉人。 甘くない二人の関係を、赤ずきんに伝えたら心を痛めるんだろうか?
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1727人が本棚に入れています
本棚に追加