第11話

14/39
前へ
/39ページ
次へ
こてんとあっけなく、肩にもたれてきた。 テーブルの上に置いた炭酸水の気泡が大きく一つ弾ける音が聞こえた。 肩に乗った赤ずきんの頭をそっと撫でて髪で遊ぶ。 身を寄せてくれても……。 カチコチじゃないか。 緊張が伝わってくる。 誰かと風呂に入ったことがあっても、オレといることに緊張してる。 それだけで満足させてもらえる。 こういうところが、たまらない。 そっと赤ずきんの額に唇をつける。 湯船につかる前から赤くならなくてもいいのに。 思わず笑いそうになるのをこらえた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2163人が本棚に入れています
本棚に追加