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「もしもし?」
準は、卒業式のあと、友人達とファストフードに寄ってくだらない話をしていた。
突然、ポケットに入れていた携帯が震えて、ピクリとする。
「あー、準?俺。わかる?佐倉だけど」
「抄さん?!」
準は驚いて椅子から立ち上がり、慌てて店の隅に移動した。
「卒業おめでとう」
「え?なんで、知ってるんですか?」
嬉しさと緊張で少し無愛想になる。
「うん、友達の弟が準と同じ学校だからさ。さっき聞いて」
「そうなんだ」
「会わないか?」
「え?」
突然の誘いだった。
中学を卒業してから、始めてかもしれない。
準は、了承し、友人達に別れを告げると店を後にした。
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