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「そうか、すまない。先ずはそこに行ってみるよ」
「あぁ。気をつけてな」
俺達はオッサンに言われるがままギルド、【栄光の剣】に向かった
「しっかし…遅いな…衛兵…折角上等な酒が手に入ったのに」
「はぁ…今日も朝までしご…とぁぁぁ!?何故貴方がこのような場所に!?」
「お~交代要員が居なかったみてーだったから、代わりにな」
「そんな、このような雑務にわざわざ貴方が出てこなくとも…」
「いーんだよ、珍しいモンも見れたしな。それよかどうせ暇だろ?これでも飲もうや」
「はぁ…では、少しだけ…」
「おう、飲め飲め!……確かアリスちゃんいたはずだよな…アルトも居たみたいだし…ま、なんとかなんだろ」
数分後
「予想外に立派だったでござる」
ギルドっつーから狩猟ゲームみたいな所を想像してたが…ふむ、中世ヨーロッパの役所…みたいな感じかな
「へぇ~立派だねぇ…」
「……これは…予想外…」
「バランスがとても良い。クールだね~」
「そうかぁ?古臭いと思うがね、俺は」
俺はとりあえずドアを開き、中に入る。万が一トラブルが起きたら大変だ、春樹と淳平はともかく楓と薫は巻き込めない
一歩足を踏み入れると中から酒と煙草の臭いが熱気と共に感じられる。なるほど、外見と同じ様に綺麗じゃないって訳か
「ん?どうしたんだい?見たところ学生のようだけど…」
俺がギルドの中を見渡していると、近くに居た蒼い髪の男性が話しかけてきた
男性…というよりは青年と言った方が良い顔付きをしている。というか中性的だ、もし女性用の服を着たならばさぞかし美少女に見えるだろうな
「ギルド登録をしに。旅をしていてな、今さっきこの街に着いたんだ」
「へぇ…君みたいに若い子がねぇ…あ、失敬失敬、若い子達か」
蒼い髪の青年は俺の後ろをチラッと見ると寄っ掛かっていたテーブルを離れ、近付いてきた
「ギルド登録を…と言ったね?となると、ここに永住するのかい?ギルドは一度登録してしまうと、脱退するのは中々難しくなるけど」
「あぁ。そのつもりだ。そろそろ腰を落ち着けたくてな」
「そうかい。なら着いてきて、カウンターに案内するよ。君達も!入っておいで!」
青年の言葉に誘われるように、春樹達がぞろぞろとギルド内に入ってきた
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