決断と時間

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皆の所に戻って、真っ先に出迎えてくれたのは小泉さん。 私の顔を見て全てを悟ってくれて、ただ「ありがとう、頑張ってくれて」とだけ言ってくれた。 布施さんの事はあとは高瀬副会長がそばにいてくれる事になったから、私は香織ちゃんと薄紙でお花を作る作業をして、夕暮れ時には皆、解散になった。 香織ちゃんは三上君に一方的に一緒に帰るように言われたって言っていたけれど、多分香織ちゃんも嫌な思いはしていないと思う。 だって足取り、無茶苦茶軽いもん。 そんな二人を見送って、体育館のバスケ部を少しだけ覗いた。 バスケのコートにいたのは、真剣な顔をした深谷君。 コート上にいる先輩達と一緒に何かを話し合っていて、その場を離れたと思ったらホイッスルの音と共に練習が再開された。 一生懸命、頑張っているんだな。 休みの日でも自主練するくらいバスケが好きだもんね。 その証拠に深谷君の目線の先に私は立っているのに、気付かないんだもん。 いつまでも見ていたい気分だけど、邪魔しちゃ悪い。 今日こそはお母さんの病院に寄って帰ろう。 私も体調は悪かったけれど、お母さんの方がずっと辛かったはずだもん。 会いに行かなくちゃ。
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