あの場所へ。
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あの場所へ。
山吹色の坂の上、 あるはずだった景色は、 不完全な夜に、飲まれて消えた。 僕は咳をする。 色褪せた咳を。 夜色の世界に、架空の咳を。 重力はいつしか色を混ぜ、 僕は無いはずの景色を夢想する。 色褪せた咳は、いつしか止まり、 混ぜこぜ色の坂を、僕は登る。
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