第1章

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中にいたのは2人。 長い髪をポニーテールにした女性職員と、ガタイの良い丸刈りの男性職員。 「おかえりザキちゃん。遅かったわね」 「主任の代わりに新人さんの案内してきたから」 他の職員さんは入浴介助などで出払っているらしくいなかった。 「で、彼が新人さん。石川駿くん」 「よろしくお願いします」 軽く会釈すると女性の方は何故かテンションが上がった。 「男の子!!神様ありがとう!!」 「谷森さん、駿くんポカンだよ……」 神崎さんが半ば呆れながら窘める。 「ごめん。今男手足りなくてさ、女性職員しかいない日とか普通にあるから助かるって事」 ……なるほど。 「ねぇ石川くん、これからお茶しない?」 「口説かないで仕事してください」 ぴしゃりと神崎さんが言うと谷森さんは「ザキちゃんこわーい」と言いながら持ち場に戻っていった。 この職場大丈夫か……?
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