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「そう。」
え?……通ったのか??
用?よう?…苦しいが通ったのか。
「えーと、名前。教えt…」
「これ。名前。
薪束 躄(マキツカ イザリ)」
そう言って通学用鞄の名前記入欄を見せてきた。…近い。
「貴方は?」
あ・・・(こいつ偏人だ。)
「まき…じゃない、今のなし。
僕は、枠囲 碧。」
「で、俺は、竜胆 鹿目!よろしくな。」
何で入って来てるんだよ…
「・・・碧君ね。ありがとう。」
シカメの方を一瞥し、僕の方には笑みを浮かべて、何故だか礼を言われた。ん?なんで??
「ぉ、おう。あ、じゃあまた。」
気付けば、もう時間だ。
前の端にある教師用机の椅子に掛けていた担任が、ちょうど教卓の前に差し掛かる。
サッと自分の席に戻り、その時間は終了した。
「どうした?体調悪いのか?」
前の席で机に突っ伏してるシカメに声を掛ける。
窓の方に頭を向けて動かない。
少し待ってみると…
「お前には分からない…」
と言いながら此方に頭を向けた。
…… 正直言おう。汚い
両の目から涙を湧き水の様に溢れさせ、鼻水も垂らしていた。……
汚い。重度の花粉症か?
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