霹靂を隠す者

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「どうもしない。雷の属性を隠せばいいのだよ。」 「え?それじゃあ僕が此所に入学した意味がなくなって、只の落ちこぼれじゃないですか…」 「…どうやら、君は私の話を聴いていなかった様だね。2属性持ちだと言ったろう。…ぁ」 「あ…ぇと…じゃあ!もう1つはなんの…」 「あぁ、すまない、訂正しよう。 私は君が2属性持ちだと言ったね。これは雷の属性を抜きにしての話で、正確には3属性持ちだ。」 「え?それって…」 「落ち着きなさい。 君の属性は金と風だ。」 (五代属性の風に特種属性の金、それに伝説の雷・・・やべぇ…) 「でもそれって…噂では、金属性は政府に匿われるとか…」 「ハハハ…それは事実だ。 でも、学習課程を修めていない君には今のところ関係のない話だ。」 「えっと、馬鹿に利用価値はない。ですね?」 「ハハ… 君はもう帰りなさい。今日から、学友にもこの事は言わない様に。」 凄みを利かせるように僕に言い、後ろにいる担任に退室を促す。 部屋を出て窓の外を見ると、、、あれ?さっき…これも魔法か? でも、どんな魔法? 光源は何処からか分からないが学内が明るい。人工的な光ではあるが。 「先生、属性の呼び方って火、水、風~…じゃないですか? 確か、他の呼び方がありましたよね?」 「それは明日の授業で覚えることだが……そうだな。 火は、紅焔(コウエン)       水は、奔流(ホンリュウ) 風は、烈空(レックウ)       土は、砂塵(サジン) 氷は、雪晶(セッショウ) 次に… 金は、鋼錬(コウレン)      音は、振壊(シンカイ) 生は、命哭(メイコク) 雷は、霹靂(ヘキレキ)      光は、極光(キョッコウ) 闇は、暗淵(アンエン) 以上だ。もう帰るんだな。確か寮だったか?入寮時間、過ぎてるぞ。」
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