霹靂を隠す者

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移動中、特に変わったこともなく、、だが、強いて言えば、先導する教師が全く何も喋らなかったことだろうか? そして1年E組 教室前に着いた。 かと思えば、急に目の前の教師が霧散する様に消えたのだ。 当然、驚くのだが…その直後、教室の扉が開き教師であろう男が出てきて。 其れの第一声が 「…ここで消えた?」 だ。 間の抜けた一声に、まるでさっきのがなかったことの様になって皆が教室に入っていく。 それで良いのかよ… と、何か言いたそうな奴等がいたが… (それで良いのかよ…) 教室内に入ると、既に席は決まっているらしく、名前の順になっていた。 ということは…〝枠囲〟の僕は後ろの…廊下側必至か… ・・・ と思いきや、まぁ、期待を良い意味で裏切られ、廊下とは反対の窓際最後尾となった。 何処か既視感に似た違和感?を覚えたが、気にしないでおくか。 それから、定番と言えば定番。 苗字の五十音、あ行から順にラフな自己紹介が始まり──仕舞いの僕の自己紹介。 36/35人の自己紹介中に話す内容を考えておけばよかったのだが… 如何とも、自分の性質上、人と被るのが嫌でこの様だ… 結局、何の印象も残らない空気の様なもので事を終えた。
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