召喚の儀

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お?魔方陣の大きさは1メートルあるかな? 光が弱々しい気がするが気のせいか?ドップラー効果?(救急車のサイレンのアレ ※光とは関係ない。) もう4回目だ。さすがに見慣れた。 魔方陣が上昇して、まず足が見える。 一先ず、頭が見えなくてよかった。とだけ… 合皮の革靴(焦げ茶)に鼠色のスラックス、ベルトのバックル、紺色のブレザー、赤いネクタイと下に見える白いシャツ、・・・僕だ。 ブレザーの裾が見えた時点で気付いたが…どういうことなの? 別の次元から呼び出したとか? それともドッペルゲンガー? 物凄く巨大な鏡が召喚されたとか…ないか。 酒呑童子とか、七大罪の悪魔とか、72柱でも… とにかく、この相手はなんなのだろう? 「ねえ?君は誰?僕を指したりしないでね?」 なんとも分かりやすい反応をしてくれる。 肩をビクッと揺らし左右を見た後に頭を左下に向けて目を泳がせる。 手を弄ろうとしたが、止める。と… 僕がそれをすると、周りからはこう見えるのか… というか、沈黙は堪えられないんだけど… 何か言ってくれないかな? 「喋れない…いや、理由があって喋らないとか?」 …分かり易すぎて、僕じゃない。 ドッペルゲンガー説が濃いか? ん?ジェスチャー? 「箱…四角?破る…紙かな? うん、で? 箸?ペン?書く物?」 その僕の顔してにこやかに笑みを浮かべて頷くの止めてほしい… 「…紙にじゃなくても、地面に、そこの棒切れで書くのは?」 帰ってくれないかな? とか、言ってもいいものだろうか?
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