冒頭

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 空から少女が降ってくるなんてことは普通な日常ではありえないだろう。そう、そんなことは非日常であり、ありえないことなのだ。  だからといって可能性は0ではない。例え1%でも確立があれば起きる。だから不条理なんだ、この世界は。  そう、だからこそ空からメイドの服を着た少女が落ちてきても不思議でもない。さらにそいつが空想上のもの……天使とか悪魔、獣耳な女の子だったらどうする?  決まってる。  普通ではないと逃げる。だが、命が危機に迫ったらそれを受け入れるしかないだろう。さらには。 「あたしのご主人様になりなさい!」  と言われたらたまったもんじゃない。 一般人には起こりえないことだ。仮にそんな事態を喜ぶのは一部のマニアぐらいだと思う。  普通で平凡で、平坦な日常を過ごすのが目標だったのに、その日をさかいに俺の毎日が激動したのであった。  この、ツルペタメイド天使によって……ね。
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