第2話

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次の日…… 僕は真城さんの病室の前で立ち止まっていた…… 「……なにが……ゲームのつもりでだよ……これは現実なんだぞ……あいつ(良太)と話してると、いつの間にか乗せられてるから怖いんだ……」 考えてみれば…… 昨日のは冗談です…… 僕は彼氏じゃありません! と、今日言う分ならなんら問題なくない? 多少は怒るかも知れないけど、昨日は冗談…て言える雰囲気じゃなかったし…… それに真城さんには、本当に好きな人がいるはず…… 誰だかは知らないけど、告白されて断る時に必ず…… 「私、他に好きな人いるので…」 と言っていたのは周知の事実。 僕じゃなく、君が好きな人は別にいるんだよ…… と教えてあげれば、僕のことなんかすぐに忘れるだろ。 なんせ僕は影が薄いから! よし!これだ!これで行こう!影の薄い自分に悲しくなるが構わない!よし!行くぞ! 長い頭の中での会議が終わり僕はガラッと病室のドアを開けた。 「真城さん見舞いに来た……………」 見舞いに来たよ……と言うつもりが途中で止まる…… 「え………」 真城さんも僕を見て止まる…… ベッドの上で真城さんは、身体を濡れたタオルで拭いていたのだ…… もちろん上半身は…… 「……………………」 ピシャッ! ドアを閉める…… 僕は今……何を見たんだ……? あれ?顔から滝のように汗が流れてきますよ? あれ?変~。すごく変~ 僕心臓ドクンドクン言ってる~ まるで42.195キロ全力で走った後みたい~ 死ぬわっ!! 「は、ハハハ…なんてね…」 もはやパニックで何を言ってるのか自分で判っていない。
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