第2話

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「とにかくね、真城さんは気にしなくていいんだよ。すぐに記憶も戻るだろうし、だから涙拭いて……はい」 僕は制服のポケットからハンカチを出すと真城さんに渡す。 「ありがとう……」 クスッと笑うと僕のハンカチを受け取り、涙を拭く…… 「優しいね……私が気にしないように嘘ついてくれてるんでしょ?」 「…………え?」 なんだ?なんか話、振り出しに戻ってない? 「なんとなく判るんだ……記憶失う前の私……なんであなたと付き合ってるのか……」 てか!付き合ってないから!! 「あ、いや、だから、だからね……」 「優しいから……嘘ついて私を傷付けないようにしてる……そうなんでしょ?」 「いや!だから、嘘じゃなく……」 ヤバイ……本当に冗談じゃ済まなくなってきた…… 「嘘……じゃない…の?」 !? 不安そうな瞳で僕を見る真城さんにドキッ!と胸が鳴った…… なんだよ?その眼は…… 嘘じゃない……と言われるのが嫌なのか? ドキ、ドキ、ドキ、ドキ…… さっきから僕の胸の音もうるさい…… なんだ? この胸のドキドキ…… 「私の…彼氏じゃないの?」 涙が溜まった瞳で僕を見る真城さん…… キュン……と更に僕の胸が締まる……
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