第1話 炎上と志穂さん

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第1話 炎上と志穂さん

──ブブッ── 「こんな真夜中にメール?」 僕はテーブルの上のスマートフォンを手にした。 画面にある携帯小説サイト〈クリエイトノア〉のアイコンをタップする。 ※※清春さんにファン登録があります。 「へぇ」 ※※志穂さんから清春さんへ伝言があります。 「志穂さん?」 僕は慌ててノアのマイページへ行った。 たった今ファン登録してくれた、志穂という書き手さんからの伝言を見るためである。 《清春さんの黄色い花を読みました。泣いちゃいました。私とあなたは、間違いなく同じ人間です》 「同じ人間って‥‥そういうの‥やめてくれないかなぁ~」 僕はそのての話を信じない。 どちらかと言うと、人生は日陰を選んで歩いている。
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