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私は自分があげるプレゼントを相談していたはずなのに…。
いつの間にか私自身がプレゼントにされてしまった。
…そもそも、ケンさんに期待した私が馬鹿だった…。
お腹を抱えてゲラゲラと笑い転げるケンさんを横目で見ていると私の視線に気付いたらしいケンさんは、漸く笑いを押し殺し咳払いを1つすると
「まぁ、あれだ」
「…」
「要は、蓮は美桜ちんさえ傍にいてくれるなら、他のものは何も要らないってことだ」
「…」
「だから蓮の誕生日の日には笑顔で“おめでとう”って言ってやってくれよ」
「…」
「それだけで、蓮は十分嬉しいと思うぜ」
「うん」
ケンさんの言いたい事は何となく分かったけど、残念ながら蓮さんのプレゼントを決める事は結局できなかった。
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