第00章:終焉の始まり

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 "ヒーロー"と言うものは  男ならば全員が  簡単になれるようなもので無い。  力・知識・技術の3つが  普通の人よりも優れていて  なおかつ誰もが認められた  選ばれし者しかなれない  …と、僕は少しだけ考える。  泣き虫でヘタレで運動音痴で  皆にバカにされるへなちょこが  "ヒーロー"になれるワケが無い。  そこは僕も納得している。  そもそも"ヒーロー"に憧れるのは  自分自身の限界を知る  汚れた大人の男性よりも  まだ自分の限界や  薄汚れた世界を知らない  純粋な心を持つ幼い男の子の方が  多いだろう。  だってヒーローなんて  所詮はテレビの世界だけだ。  アベ○ミックスで景気回復した  なんて騒がれているが  相変わらず不況なこのご時世に  パラレルワールドがあったり  未来の予知が行われたり  人生をリセット出来たり  透明人間になれたり  悪魔と契約したり  悪い魔術師が世界を滅ぼそうとしたり  非科学的な出来事が  起きたりするワケが無い。  古来の時代よりも  発展している時代に  科学で証明出来ない出来事は  全てファンタジーを扱う  フィクション小説の中だけなんだ。  だからこそ今の世界に  "ヒーロー"なんて必要ない。  汚れた世界を見てきた僕は  そんな現実的なことを思って  暮らしていた。  ━━ つい最近までは。 .
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