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その後のことはあんまり覚えていない。
別人といっても、双子の兄ということにショックではあったが、同じ学校に更科葉月がいるということに喜びを隠せなかった。
HRが終わると、更科柚樹はダッシュで教室から出て行った。
「また明日な~!」
そう言って天真爛漫な笑顔で屈託無く笑い教室を後にした。
俺だけじゃなく、クラスのみんなも固まった。
「か、かわいぃ......」
誰かの呟いた一言で急に教室中が騒がしくなる。
真田も若菜も口が開いたままだ。その間抜け面に俺は思わず吹き出した。
「なんか......わけわかんねぇし......」
「そーゆう渚、お前が一番わけわかんねーよ!!」
俺の右隣の席の真田が悪態をつく。
「まいったな~......」
おれはそっと呟いた。
俺の頭の中はまだ混乱したままだ。
だけど、憧れて、会いたかったアノ人がもうすぐ近くにいると思うと、どうしたらいいのかわからない気持ちともうすぐ会える気持ちで自然と俺の表情は綻んでいた。
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