第一章

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そして、最後は日本語。 俺の目を見て、あの人は話す。 と、いうことは日本人は俺だけか。 「君たちには、これから兵士になってもらう」 ちょっとばかり、俺の心は興奮した。 ミリタリーは好きだったし、戦うっていうのは男の子のロマンだ。 「そのために、君たちには様々な事を学んでもらう。容赦はしない。きっとこの中の何人かは死ぬ。もしかしたら全員死ぬかもしれない」 死ぬ。 イマイチ実感を持てなかった言葉・・・・・・人を殺すまでは。 倒れ、血を流し、寒くなり、動かなくなる。 それが、死ぬ。 「反論はさせん。君達は生まれ変わるのだ」 厳しい目つきで俺を見据える。 どうやら、俺の人生は少年兵で決まったらしい。 小一なりの頭でそんな事を考える。 「今から君達に名前を与える。新しい名前だ、今までの名前は捨てろ」 そして、それを外国語でもう何度か言う。 みんなが絶望に打ち砕かれる中、密かにワクワクしている自分がいる。 そのおかしさに気付くには、まだ幼すぎた。 「君は・・・・・・Hardy(ハーディ)だ」 1番最後に肩を叩かれ、そう告げられる。 意味は?そう聞こうとした時、女性は言った。 「導く者という意味だ」 ハーディ。 新しい名前。 今までの、日本人としての俺はそこで完璧に死んだのだ。
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