明希ちゃんと望月くん

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ボーッとしながら窓の外を眺める。 美凰くんに昔何があったのか聞けないままこの間は帰った。 気軽に聞けるような雰囲気じゃなかったし。 あの美凰くんの笑顔はなんだったんだろう。 考えても仕方無い。 そう思った私はため息をついて黒板に目を戻した。 その瞬間、いつの間にか側に来ていた先生と目が合った。 え? 「湯川。いい度胸してるじゃないか」 「えっと……、先生?どうしてここに……」 「何度も呼んでるのに完全無視しやがって。そんなに俺の授業は退屈か?」 「いえ……」 「お前は、テスト前だって事忘れてるのか?」 「すいませんでした……」 そう謝ると先生はため息をついて前へ戻った。 今はテスト前。 正直悩んでる暇なんてない。 だってテストで悪い点採ったら補習だし。 「え?今更でしょ?」 「優奈ちゃーん……。そんなズバッと言わなくてもいいじゃん……」 お弁当を食べながら補習の事を話すと優奈ちゃんは笑ってそう言った。 そりゃ毎回補習行ってるけどさ……。 今回は補習から逃れたいわけで。 「ていうか、補習してその後追試ってどうなの?」 「当然でしょ?ていうか、波那はいつも補習受けすぎ。ちゃんと勉強しなよ」 「だって分かんないんだもん」 「いつも教えてあげてるでしょ?」 「優奈ちゃんと明希ちゃんには本当に感謝してるよ。でもそれでも出来ないの」 「なんで?」 「まず問題文の意味がわからない」 「典型的なアホな答えね」 そんな事を話していると屋上が開いた。 「ごめんね、優奈、波那ちゃん」 「あ、明希ちゃんお疲れ様ー」 「委員長も大変だねぇ。先生の話しってなんだったの?」 「テスト終わった後の文化祭について説明受けてたの」 「ふーん」 「あ、そういえば知ってた?隣のクラスの委員長って吉田くんなんだって」 「え!?」 驚いて明希ちゃんの顔を凝視する。 だって美凰くん、何も言ってなかった。 .
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