入校

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「………は?」 「だから、メ・ア・ド」 「…………なんで?」 「なんで……って、連絡するのは電話よりメールの方が良いでしょ?」 ーーー確かに…… バイト中は電話とれないから メールの方が助かる。 佐久間教官は椅子に座り、ニコニコ笑いながら「はい」と云い紙とペンを差し出した。 ーーーこれは、免許を取る為…… 別に教官が疚しい意味で訊いてる訳じゃない。 ……そうだ。生徒皆に一連の業務として行ってる行為。 鵜呑みにしてはダメだ。 自信過剰になり過ぎるな。 私は無表情で紙にアドレスを書き、教官へ差し返す。 佐久間教官の視線は一点を見詰めたまま動かない。 だから私が教官を見たら、必然的に視線が合う。 キモイ程に笑顔を崩さない目の前の人。 「僕達は今日始まったばかりだけど、きっと君が満足出来るよう僕も頑張るよ」 「………」 ーーーなんか、色々とツッコミたい。 ,
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