入校

5/6
前へ
/430ページ
次へ
学校を背に歩きながら先輩に電話。 二回コールで勢い良くスピーカーが響く。 『むーちゃん?』 「あ~、森先輩。お疲れ様です」 『サクちゃん、どーだった!?  イイ男だったでしょ~♪』 ーーーサクちゃんって…… あー、佐久間のサクちゃんね…… 誰にでもあだ名を付ける森先輩らしいや…… でも、あの教官『サクちゃん』って可愛いキャラでも無いっしょ…… 「………っつか、その!"むーちゃん"止めて下さいよ」 ーーー自分でキモイし、そう呼ばれる度ムズムズする 『え~、いーじゃないの!  んで、んでぇ?どーだった!?』 明らかにテンション高めの弾む声。 こんな事ではしゃげる先輩が"女の子"って感じで少し羨ましい。 「紹介して下さって有り難うございました。……でも、あの佐久間教官って───」 『ッッね!?いー男だったでしょぉ♪』 ーーーいや、いや 別に運転教えて貰うのに格好いいとか、見た目関係ないし…… ,
/430ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1003人が本棚に入れています
本棚に追加