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学校を背に歩きながら先輩に電話。
二回コールで勢い良くスピーカーが響く。
『むーちゃん?』
「あ~、森先輩。お疲れ様です」
『サクちゃん、どーだった!?
イイ男だったでしょ~♪』
ーーーサクちゃんって……
あー、佐久間のサクちゃんね……
誰にでもあだ名を付ける森先輩らしいや……
でも、あの教官『サクちゃん』って可愛いキャラでも無いっしょ……
「………っつか、その!"むーちゃん"止めて下さいよ」
ーーー自分でキモイし、そう呼ばれる度ムズムズする
『え~、いーじゃないの!
んで、んでぇ?どーだった!?』
明らかにテンション高めの弾む声。
こんな事ではしゃげる先輩が"女の子"って感じで少し羨ましい。
「紹介して下さって有り難うございました。……でも、あの佐久間教官って───」
『ッッね!?いー男だったでしょぉ♪』
ーーーいや、いや
別に運転教えて貰うのに格好いいとか、見た目関係ないし……
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