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助手席から降車した佐久間教官は、運転席から降車した男子生徒と談笑しながら校内へ歩いている。
他の教習車から同じように他の教官と生徒の組合せが、続々と歩いて来てるが、佐久間教官はやはり容姿的にも一番目を惹いた。
ーーーっつか、誰にでも愛想のいい八方美人なだけじゃん。
フンと鼻を鳴らし、プイと窓から顔を背らした。
休み時間に入った校内は、色んな年齢層の人達が各々の目的地へ向かってる。
その波に飲まれるように階段を降りると、丁度佐久間教官が校内に入る姿が視界に入った。
ーーー無視、無視。
休み時間まであんなのと話してたら、苛々するだけじゃん。
そう思い咄嗟に視線を背らした時には、私を見付けて笑顔で歩いて来るのが分かった……。
ーーーまだ、言葉も交わしていないのに、なんとなくゲンナリ……
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