第3話

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姉夫婦には10才と8才の男の子がいる これがまた可愛いのだ 小さいときから二人とも私によく懐いてくれて今でも大の仲良し そしてメル友だ 今日はこんなことあった…とかお母さんに叱られた…とか色々教えてくれる 誕生日やクリスマスにはおばあちゃんを差し置いて一番すごいやつを送ってしまう。喜んでくれる顔を見たらもう何でも許せてしまう 完全に叔母バカです それから例のシスコン兄… 物心ついた時から常に私のそばにいて世話をしてくれてた 自分の友達と遊ぶときは必ず私も一緒に連れて行ってくれて寂しくないようにしてくれてた 一度、毎回私を連れて来ることが面白くなかった兄の友達に、兄がいないときに「お前がいると思い切り遊べなくて邪魔だからもうついてくるな!」と言われ怖くなって泣きながら一人で家に帰ろうとしたら道に迷い、当時4才だった私はどうすることもできずに、道端にしゃがみ込んで泣いていた そのうち辺りは日が暮れて暗くなってきて怖くて怖くて「お兄ちゃーん」って言いながらずっと泣いていたら、すごく怖い顔して髪の毛もグシャグシャで息も切れてハァハァしながらお兄ちゃんが私を迎えに来てくれた お兄ちゃんは私を見つけると力一杯抱きしめて「蒼空、ごめん、怖かったよな ごめんな もう一人にしないからな もう大丈夫だからな 兄ちゃんと家に帰ろう」 と言って手をギュッと握ってくれた 家への帰り道に何も話さないお兄ちゃんに不安になり、顔を覗くとお兄ちゃんは泣いてて涙で顔がグシャグシャだった 子供ながらどうしてお兄ちゃんが泣いているのか、友達と喧嘩したのかな?お母さんに叱られたのかな? わかならくて私も泣きたくなってお兄ちゃんの手をもっと強くギュッと握ったのを覚えてる その一件がその後のシスコンを形成した事件のきっかけになったようだ
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