第3話

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カチャカチャ ん?スプーンでかき混ぜる音? コツン テーブルにカップを置いて…… ギーー あ、椅子を引いて…… ドサッ 誰か座った…… 誰? 眠くて目が開かない 起きなきゃって思うのに、からだが言うこときかない 隣で誰かが座って何か飲んでる この香りはコーヒーだな いい匂い…… え……? 急に誰かが私の髪を撫でる ゆっくり、そっと、何度も撫でる 撫でる手がすごく優しい 気持ち……いい しばらく撫でていた手が離れる あ、もう終わりなのかな まだ触っててほしいのに…… ガタッ 椅子から立ち上がる あ……戻るんだ 誰だったのかな? 誰かわからなかったけど、不思議と嫌な気持ちは全くなかった フワフワとしてほんわかと心地よい その人が私の横に立つ気配…… その時 ふわりと唇に何かが触れた…… な…に…? カチャ ドアが開きその人は給湯室を出て行った だ…れ……なの?
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