1565人が本棚に入れています
本棚に追加
私は何も言えずにただ黙って佑を見ていると
掠れた声で佑が言った
「蒼空が好きなんだ
蒼空じゃなきゃダメなんだ
蒼空以外いらない
お願いだから別れようなんて言わないで」
「あんな事しといて……その言葉を信じろって言うの………?」
「それは……」
「私しかいらないなら どうして他の人抱いたの?
私じゃなくたってよかったんでしょ
しかも私のよく知ってる人だった
私には佑だけだったのに……
でも
佑には私だけじゃなかったんだね」
「蒼空 違う!
本当に俺には蒼空だけなんだ
……村野とは今日が始めてで……
何を言っても言い訳にしかならないけど、ちゃんと話すから聞いて欲しい」
「……今は無理
もう心と身体がバラバラなの
今は冷静な判断が出来ない
佑の事が好き……
でも……許すことは出来ない
好きだから私じゃない人とどんな理由があれ、あんなこと出来ちゃう佑をこの先もずっと許せない゛
もう……こんな気持ちのまま一緒にはいれないよ」
「蒼空……」
そう小さく呟いた後佑は何も言わなくなってしまった
私も何も話さない
二人の距離が遠い
昨日までの二人からは考えられない
昨日までの私は今日こんなことが待ち受けてるなんて夢にも思ってなかった
ねぇ、佑 どうしてこんな事になっちゃったの
私達明日からはもう一緒に過ごすことはないんだね
最初のコメントを投稿しよう!