第3話

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ヒカルさんのお店はカウンター席に4人、奥のテーブル席に詰めれば10人、あとは4人座れるテーブル席が2席と全部埋まってもせいせい20人程度 いつも私達には奥の大きなテーブル席を提供してくれる 「はい、華子さんも蒼空ちゃんも奥へどうぞ」 ヒカルさんにそう言われ華子さんにお先にどうぞ、と言ってその後に続く 奥のテーブル席の座席はコの字型になっていて、役職とか年齢とか関係なく来た者順に奥から座るというのが暗黙のルールになっている 今日の配置は左奥から松澤君、真由ちゃん(横入り)、綾瀬さん、部長、宇佐美さんとなっている あれ、主任がいない……って思ったけど、華子さんが宇佐美さんの隣に座ったので私も華子さんの隣へ…… その時、トイレにでも行ってたのか主任が戻ってきて 「俺が先だろ!お前は一番ビリ!」とガキ大将みたいなセリフを言って華子さんと私の間に割り込んだ イヤだよ、この人の隣は…… しかも、もしかしてもしかしなくても遅れてくる課長は私の左隣ってこと??? どうしよう 今まで課長の事は、『課長』としか思ってなかったのに、昨日からなんだか変だ…… 冷静に考えてみたら今の私は佑の事で完全に打ちのめされ、這い上がれないくらいに落ち込んでいるはずなのに…… モチロンかなり落ち込んでいるのは間違いない でも、こんなもんなの?っていう思いも正直ある…… あれだけ好きだった佑に裏切られ、どん底に突き落とされたというのに、意外と耐えられている自分…… 何故なんだろう?
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