第3話

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起きることも出来ずに課長の手の感触の心地よさにどうせならもう少し甘えてしまおうと思い、寝たふりをした するとまた眠気が襲ってくる… ウトウト夢と現実の間を行ったり来たり… 相変わらず課長の右手は私の頭の上に置かれていて、たまにそっと撫でられる 腿に顔を乗せているので課長の低い静かな声が耳に直に振動して伝わってくる 課長の声ってこんなんだったんだ それにこの香り知ってる… 昨日、課長のベッドの上で目覚めた時にほのかに香っていた香り… あー男の人なのにすごくいい匂い… 課長って男の人なんだな…… 当たり前のことなのに、今までの私にはそれさえ当たり前に思ったことがなかったのかも…… 今まで、極端に言えば私にとって世の中に男の人と意識できる人は佑だけだった 他の人は全く意識したことがなかった だから男女問わず同じ感覚で接してきたと思う 佑の事が大好きで佑以外はいらない 佑と二人でいつまでも一緒にいたい ずっとそう思ってた… 昨日あんなことがあって弱ってしまっているせいかな… 課長のことが急に身近に感じてしまう ………課長を男の人だと意識してしまう
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