1560人が本棚に入れています
本棚に追加
/52ページ
部長がお会計を済ませ(毎回部長と課長で折半してくれてる)、みんな電車で帰る為に駅へと向かった
課長はヒカルさんに店の前までタクシーを呼んでもらい、到着するまで店内で待たせてもらった
相変わらず私は課長の膝枕のままだ
すると、課長が私の髪を撫でながら小さな声で耳元に口を寄せて囁いた
「…どうやったら俺のものになってくれる…?」
その声は掠れていて、とても色っぽくて、身体の内側からゾクゾクと痺れて捕らわれた様に動けなくなった
「課長…?」
私は目を開けて、身体の向きを替え、膝枕されたまま課長を見上げた…
二人の視線が合う
お互い何も話さず見つめ合う…
課長が私の顔にかかった髪を手ですくように後ろへ流す
二人の視線は重なったまま
『この人に触れたい……
そして私に触れて欲しい……』
本能がそう私に呼びかけている
私は手を伸ばし両手で課長の頬に触れる
ビクリ…
課長が一瞬困ったような表現をする
それでも私は課長から視線が外せない……
頭の中では課長を困らせちゃいけない、早く離れなきゃ、って思っているのに、身体は全く違う動きをしてしまう
「か…ちょ…」
そう言い終わる前に課長の顔が重なり私の唇に触れた
最初のコメントを投稿しよう!