第3話

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佑は玄関のドアを開けようとドアノブを握った ところがもう一度振り返り言いにくそうに聞いてきた 「どうしても気になるから単刀直入に聞いていい?」 「うん、何?」   「今までずっと桐谷課長と二人でいたの? 仕事っていうのは本当?」 突然桐谷課長の名前が出てきてビックリして佑の顔を見た 「……仕事じゃないよ。でも課長にとっては仕事みたいなものだったんじゃないかな?」 「そう…… 今の俺が言えた義理じゃないけど 桐谷さんの隣に蒼空がいたことがすごく嫌だ 自分のしたこと棚に上げ何言ってんだ…って思うけど 蒼空の隣に桐谷さんがいるのがわかった瞬間、身体の底から黒いもんがこみあがってきて、嫉妬でどうにかなりそうだった ……桐谷さんとは本当に何もないんだね」 「課長は私の上司だよ 課長は今日私を助けてくれただけ 課長面倒見がいいから部下を放っておけなかったんだと思う ただそれだけ…………」 「わかった  変なこと言ってごめんな じゃ、連絡待ってる コーヒー、ごちそうさまでした おやすみ」
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