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佑は玄関のドアを開けようとドアノブを握った
ところがもう一度振り返り言いにくそうに聞いてきた
「どうしても気になるから単刀直入に聞いていい?」
「うん、何?」
「今までずっと桐谷課長と二人でいたの?
仕事っていうのは本当?」
突然桐谷課長の名前が出てきてビックリして佑の顔を見た
「……仕事じゃないよ。でも課長にとっては仕事みたいなものだったんじゃないかな?」
「そう……
今の俺が言えた義理じゃないけど
桐谷さんの隣に蒼空がいたことがすごく嫌だ
自分のしたこと棚に上げ何言ってんだ…って思うけど
蒼空の隣に桐谷さんがいるのがわかった瞬間、身体の底から黒いもんがこみあがってきて、嫉妬でどうにかなりそうだった
……桐谷さんとは本当に何もないんだね」
「課長は私の上司だよ
課長は今日私を助けてくれただけ
課長面倒見がいいから部下を放っておけなかったんだと思う
ただそれだけ…………」
「わかった 変なこと言ってごめんな
じゃ、連絡待ってる
コーヒー、ごちそうさまでした
おやすみ」
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