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歩いて行っても十分終電に間に合うと判断した日和はスピードを緩やかに落とし河川敷を歩いていた。
「つまんない川だな…」
ボソッと呟いてみる。
とはいっても、つまらなくない川の方が少ないな。と考え直していた。
そう言えば、自分がスカウトされたのもこの河川敷だった。
思えばあれも運命か。
「君の才能を売ってくれ」
そう言われた。才能なんて言葉を言われたのはあの時が初めてだった。
今とは違う、暖かい陽だまりの午後だっただろうか。
続く
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