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小金井・吉永・小月・木南・里仲・栗川・伊地知・権田・相町の計九名がぞろぞろとでてきた。
なるほど、数か。
実にわかりやすい。
飛田はこいつらをまとめあげ、俺被害者の会リーダーとあいなったわけだ。
そう、こいつら十人はクラスはバラバラだがそれぞれ現在俺からイジメを受けている奴らなのだ。
俺はつねに誰かをイジメている。
とくに理由というほどの理由もないのだが、あえていうなら習慣だからというしかない。朝歯を磨くように、昼屋上で読書をするように、夜一日の出来事を日記につけるように、そんな俺の習慣の一つだからとしか言いようがない。
俺は呼吸するかのように自然にこいつらをイジメいた。そしてイジメられるこいつらも自然にそれを受け入れた。
なぜか?
それが当たり前だからだ。こいつらは学校に置ける自分の立ち位置と、俺の存在というものをよく理解していた。
イジメを受けることでまた自分たちの居場所を確保していたのだ。
例えそこがどんなに苦しく痛みを伴う居場所であろうと。
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