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一番遅れてその人は来た。
金子 淳・・・
後に私の運命を
変える事になる。
「いやぁ、遅れてゴメン。
仕事が長引いてね」
彼を見て、
この合コンに
誘ってくれた
友達の佐伯えり
が私に話掛けた。
「小百合、あの人、素敵だね。
イケメンだし、背も高いよ」
身長が高い人は好きだ。
私も遅れてきた男性を見た。
その人と目が合った。
確かに誰が見てもイケメンに
入るだろう。
整った各パーツの
バランスの良い顔。
清潔感がある笑顔。
身長は185センチ位かな?
高い。
この時、私は何故かピンときた。
『この人とは絶対に
良い子供が産まれる』
遅れてきた男性は皆から
挨拶をせがまれ、
「金子淳です。年齢は
28歳。もうすぐ29歳ですが
××××商事に勤めてます。
営業ばかりですけど・・・
ちなみに彼女はいないです」
「ここに座りませんか?」
直ぐに女子から声が掛かった。
私を見ていたが・・・
直ぐに声を掛けられた女子の
隣に座ってビールを頼んでいた。
「ああ、出遅れた」
友達のえりは残念そうに言った。
「でも、後で話せれば良いな」
えりは気に入ったらしい・・・
私は
『この人とは良い子供が産まれる』
とピンときただけで特に何も
しなかった。
かえって、清潔感ありすぎる
笑顔に営業スマイルに似た
モノを感じた。
『合コンに来てまで
営業スマイルかぁ・・・
商社は大変だな』
なんて思ってしまった。
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