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「さてと、私は色々と忙しいからこの辺で失礼するよ。それと、初めてメインストーリーに挑戦したプレイヤーとして、私から君にプレゼントをあげよう。それを使って私をもっと楽しませてくれたまえ」
男は、白衣のポケットから一つの金色の玉を取り出し、俺に手渡してきた。
「これなんだよ。それに、お前は本当に何者なんだ?」
「君は本当に探り深いやつだ。それは次の段階のスキルを無条件で目覚めさせるアイテムだ。私は……、まぁ、この世界の神様っと言ったことろかな。さぁ、私は本当にもう行くよ」
そして、男はモンスターが消滅するときのように、光となって消え去ってしまった。
また一人となってしまったこの空間。手に握られた金色の玉を見つめ、あの男が本当に何者なのか考える。
だが、幾ら考えようと何も分からない。それに、今さら気がついたがさっきの男は、ナビを着けていなかったような気がする。
あの男はゲームキャラクターだったのか?だが、それにしては自分の意思を持った喋り方だった。
考えても答えが浮かばないので、考えるのは止めよう。俺は、玉を更に強く握り締めると、玉は簡単に砕け金色の破片が俺の周りに纏う。
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スキル¨ゾーン¨を習得しました。
効果 集中力強化よりも、集中力が上がり、ゾーン状態に入ることが出来る。
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ゾーンか。確か、スポーツ選手とかが極限の集中状態になると起きる精神的現象だ。
全ての情報を遮断し、自分の必要な情報のみ習得することが出来る。更に、人間の出せる力の限界は八十パーセントと言われているが、ゾーンに入ると百パーセントの力を出すことが出来る。
この力があれば、俺もラルフ達の役に立つことが出来る。階段を上がろうとした時、ナビにメッセージが入った。
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アリア様から
渚!!お願いだから助けて!!
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このメッセージを見る限りただ事ではない。俺は急いで階段を駆け上がった。
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