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電車に乗り、遠くの駅に着き、人気のない道を歩く
ときどき『大丈夫ですか?』とか『疲れてませんか?』など朝倉さんは聞いてくる
それに笑顔で返す
特に会話もないまま二人で歩いている
決して沈黙の時間がイヤなわけでもなく
独特の空気に包みこまれて行くようだった
そう言えばホテルを出たときから雨はすっかり上がっている
そんな事にいまごろ気づく
人は忘れて行く生き物か…
朝倉さんってどんな人なんだろう
悪い人じゃなさそうだけど変わったオーラみたいな物を感じる
急に立ち止まり口を開いた
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