【災厄】hell gate

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車に取り残された子供が泣き叫んでいる。 フロントガラスが壊され、より一層大きくなった悲鳴と共に車内は真っ赤に染まった。 街路樹にもたれた老人。 よくよく見れば下半身がごっそり無くなっており、腹からは美味しそうなソーセージがぶち撒けられている。 卑猥な衣装の女性は地面に押し倒され、その豊満な肉饅頭を引き千切られて口から血の泡を吹いている。 肉饅頭のあった部分は大量の血の噴水と共に小さな水溜りを二つも生み出した。 片手を無くし、それを探す男性。 恐怖で気が狂い、訳の分からない言葉を叫びながら地面を転げ回る女性。 瀕死の重傷を負った仲間を助けようとして二人とも喰われる者達。 仲間を蹴落として自分だけ生き残ろうと走り去る者。 悲鳴、血、肉、悲鳴、血、肉、悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血肉悲鳴血……そして肉。 美味そうな肉。 きっと食べたらこの頬が落ちるくらい美味しいんだろうな。 肉は一つじゃない……辺り一面を元気に走り回ってる。 引き締まった肉、少し弛んだ肉、干された肉、肉は取り放題で選び放題。 ここは楽園? 俺はナンでここに来たんだっけ? ………どうデもイイや……… ……はら……へッた……… ……ニク…おいしソう……イたダキまぁす………
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