プロローグ

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もうしばらく、男はうんざり。 いりません。 恋なんて、いらない。 恋をしている、自分がきらいだから。 長かった髪の毛は、ばっさり襟足が見えるくらいに切った。 色ももとの黒に戻して ふわふわした服は全部クローゼットの奥に ぎゅう詰めにして押し込んだ。 お化粧ももういいや。 しようとすると、どうしても今までの甘めの化粧になっちゃう パウダーはたいて、眉毛だけ整えとこう。 あ。 睫毛が下向きに生えてて目に入るから透明のマスカラだけしとこうかな。 今までの自分 全部いらない。 そうして私は、恋に溺れた今までの自分をリセットした。
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