モンスターの真実

39/39
764人が本棚に入れています
本棚に追加
/126ページ
束元君に訊いたところで、きっとまた上手くかわされてしまうんだろうけれど。 どうか、私の中に浮かんだ答えが正解じゃありませんように。 だけど…… 『俺の好きな子、三咲の思ってる人じゃないよ』 嘘つき。 私と一緒に教室に入って騒がれたなら、後から入って来る二人の事は誰も眼中になくなる。 楠原さんと渡瀬君が、クラスメイトにあれこれと騒がれないように、わざと私の手を繋いで教室に入ったんだよね。 苦しくて。切なくて。 それでも嫌いになれなくて。 束元君の好きな人は、やっぱり…… “楠原さん” なんだね。 .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!