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「おっすー、災厄の剣持ってきた」
「いきなり何を言い出すんですか、この馬鹿王が」
ええ、いつもよりも辛辣に言ってあげましたとも
「お嬢様達がお出かけしている最中でよかったですが・・・それはあの方が造り出した中でも最凶最悪の魔剣じゃないですか、何考えているんですかこの馬鹿王」
ええ、大事な事なので辛辣に言いました、屋敷内でも禍々しく鎮座する真っ白な剣・・・古代人種オールドマン・・・私達よりもはるか古代より生きる老齢の鍛冶師が造り出した意志ある災厄の武具の一つ名も無き白の剣、その一振りで大陸は吹き飛び、その一振りで万の人間を惨殺したというかつてその剣を用いて戦いに赴いた戦士は自分の命と引き換えに大陸の一つとその地に住まう全ての生命を消失させたと言われています。ええ、本当になんてものを造るのでしょうか御人は・・・戦もまた芸術と言いますが芸術の域を越えています。
「だって王室に置いたら危ないじゃん?お前の魔剣なら相殺できんじゃん?」
「私の魔剣もおいそれと出していいものじゃないんですよ、所有者もまだ決まってないんでしょう?所有者ない魔剣ほど大変なものはないですよ?」
「そらわかってるけどさー、この子の性格知ってるでしょ?」
王の言う言葉にため息をつく・・・そうです[彼女]はとても無垢で悪意のない存在・・・故に行動もまた無垢で・・・・残酷なのです。
「ただいまー、あ、王様来てたんですかこんにちわ」
学校が終わった大介様が戻ってきました。
「おかえりなさい、大介様」
「おけーり、なに?今日ははえーね」
「ええ、姉がキセラ姉さんとギルド行って、僕は学校終わってそのまま帰ってきたんです、イワンさんの仕事をまた手伝おうかなと」
「あー今日は午前授業だったね、鍛冶師見習いもサマになったきたんじゃね?」
「そんなことないです、あ、綺麗な剣ですね」
「「え?」」
何の警戒もなく大介様が剣に触り思わず硬直してしまいました。
「大介様警戒なさってください」
「・・・もうおせーよ、リンクがはじまってる」
「・・・・私も迂闊でしたね、しょうがない万が一に備えましょう」
「・・・実は勇者の相性を見たかったんだがなあ」
「・・・・貴方も貴方ですね」
「俺とお前がいれば問題はないだろ」
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