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「引き続き調査を行い、誰の仕業か突き止めろってさ」
そういいながら半田はまた煙草を加える。
「やれやれ。簡単に言ってくれる。やりかねない奴の心当たりはあるが、そいつはもうこの世にいない。」
矢田は、言う。
「あぁ。かつて教授がやった死者蘇生の術。だが、教授はすでに死んでいる。だが、その術を行った奴がいる。」
半田は煙を吐き出す。
「だとしたら大事だぞ? 教授はその術を誰かに授けたっていう可能性が出てくる。それもこの時代でだ。この時代であのバケモノみたいな力を持った奴等が暴れでもしたら・・」
矢田は、かつて戦った死人衆のことを思い出す。
すると半田は立ち止まり、後ろを振り返る。
「これで25人目。それも今度は、剣聖塚原ト伝だ。下手したらあの時以上の事態を覚悟しないとならない。教授の教え子を一刻も早く見つける必要がある。」
「教授はこの時代では神出鬼没だった。そんな奴の弟子なんてどうやって見つける?」
すると半田の携帯電話の着信音が鳴る。
「はい。半田です。 どうかしましたか?」
半田は電話に出る。するとどんどん半田の顔色が変わっていくのを矢田は気づいた。
「わかりました。すぐに向かいます」
半田は青ざめながら携帯電話をしまう。
「どうかしたのか? 世界でも終わるって言うような顔だぞ?」
矢田は聞いてくる。
「二時間前に太平洋上の無人島で演習中だった米陸軍1個中隊が何者かに突如襲撃を受け壊滅した。生存者の話では、襲撃者は、サムライのような風貌だったそうだ」
半田の言葉に、矢田は驚くしかなかった。
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