直桜と私との約束。

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「まぁまぁーぱーぱー!」 泣き声が公園中に響き渡る。 「なーお!泣かないの! 泣いたってなおままやなおパパは帰ってこないよ?」 「ぐずっ…うん。でも…」 「ん?」 ─────私にはなおがいる。 この時私自身も同時に親をなくしていた。 私たちの親は、 四人とも小さい頃からなかがよく、 子供が産まれてからも、 仲良くしていた。 でも、なおのかぞくと私の家族で出掛けたとき 交通事故にあい 私たちをかばって天国へ旅立ってしまったー。 「なーおー!」 「……さくらちゃん… そのあの (今、かける言葉は“大丈夫?”じゃない) 有難う!」 私は、 赤く張れた目。 少し垂れ下がって、いる眉毛。 少し気を使った笑顔。 この顔を一生忘れないー。
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