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あの衝撃的な一日から数日が経った。 あれ以来ニュースに事件の進展を告げるものはなく、俺は元いた日常に勤しむ日々を取り戻した。 いつもと違うのは常にあのバックルを持ち歩いていることくらいだろう。 いつものように朝10時、バイク便のバイトでリストの場所に荷を届ける。 「…次は、マスターの店か。ここからすぐだな」 目的の店、カフェ・バトラーに向かってバイクを走らせ始める。 それが再び、戦いの日々に俺を引きずり込むことになる。 ーーーーー 「マスター、お届け物でーす」 カフェ・バトラーのマスター、立花さん。渋いナイスガイでコーヒーを入れさせたら一流の男だ。 「よう勇騎。やっときたかー、ありがとよ。ってかお前に客だ」 「客?」 その言葉に反応し、立ち上がる影があった。 「あんたは…」 よく知っている男だった。 ライダージュエルのセールスマン、通称リョウマ。 「やあ、今日は君に用があってね…マスター、席を外してくれるかな?」 「…わーったよ」 カウンターの奥に引っ込む立花さん。 それを確認すると、リョウマはテーブルにあるものを置いた。 「…なんのつもりだ?」 置かれたのはライダージュエル、それも2つ。 「君の戦いは鮮やかだったからね。大会がなくなってしまったのは残念だった…」 「…もう大会は無理だろう。あの事件とライダージュエルの関連性を警察は疑っている」 「そう、だからこそだよ。その疑惑を払拭するのさ…ストリートの舞台でね」 「ストリート?」 衝撃的な一言だった。
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