chapter1ー1

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しかしレオは違う。 巧みなリード。セカンドまで1.9秒の強肩で中学生活で許した盗塁は僅か3つ。長打力もあり中学通算40本塁打。 ただ、50メートルは8秒4とそれほど速くない。 北は北海道から南は沖縄まで全国の強豪校からスカウトされた。 しかしレオはそれらをすべて断りヒロと一緒に夢台にきた。 理由は簡単。『ヒロ以上の投手はいないし強豪校は入るより倒す方が燃える。』だそうだ。 「さて今日から野球部始動だな。」 「ああ。」 入学式から一週間が経ち新入生もようやく落ち着き部活の仮入部期間が今日から始まる。 とはいえ二人は野球部に入ることを決めているので仮入部ではなく本入部だ。 「やっと野球ができるぜぇ!!」 「そうだな。」 やる気満々のレオとどこか反応の悪いヒロ。理由はわかっている。 「野球部出来るか不安なのか?」 「ああ。今年から男女共学だから野球部は今から作るしかない。ただメンバーがいるのか?」 「さあな。でも迅さんが中学で一緒にやってた連中がいるって言ってたから9人はいるんじゃね?」 「ふーん。」 迅さんとは二人がシニアでやってたときのコーチで今年から夢台の監督をしている。 二人が夢台を選んだ理由の一つでもある。
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