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「そういや咲はどした?」
レオの口から出た一人の少女の名前。
七瀬咲(ナナセサキ)。二人と幼馴染みの女子でヒロのピッチングコーチをしている。
咲も二人と一緒に夢台に入学し偶然が重なり三人は同じクラスになった。
「咲ならクラス委員の仕事があるから先に行くって。」
「大変だね~クラス委員って。」
そんな話をしながら二人は登校した。
ーーーーーー
時は進み放課後。
と言ってもまだ入学式から一週間しか経っていないので授業はなく昼前には終わるのだ。
前日に部活紹介の行事があったので今は上級生が新しい人材を獲得するため靴箱から正門まで各部活が陣を取り新入生争奪戦が始まっていた。
「凄い光景だな……」
「だな。」
「だね。」
上から絶賛ドン引き中のヒロ。
スマホをいじりながら興味なしのレオ。
左肩に鞄をかけ靴を履いている最中の咲。
咲も野球部のマネージャーになるので三人で部室に行こうとしていた。
「裏から行くか?」
「「うん。」」
レオの提案に即答の二人。
流石に目の前の戦場に飛び込む勇気は持ち合わせていなかった。
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