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けどこれでよかったんだ…。
…俺は取り返しのつかないことをする前に気づかせてもらえた。
感謝すべきなのだ。
「本当にありがとうございます…。
…やっぱり先生ってのは間違ったことをただしてくれる人ですよね。
助かりました。」
そう告げ最後に礼を言えば立ち上がり家を出ようとすると慧音が優しく話しかけてきた。
「雄次君…妹紅に行為を抱いてくれたのはありがたい…私の私情としてもあるのだが…たのみをきいてくれないだろうか?」
さっきとは裏腹に妙に落ち着くその声は俺の脳内に反響していく。
「なんですか?」
「妹紅の友達になってやってくれ…。」
へ?
友達?
いや、確かに俺にとっちゃ願ってもないことだし大変嬉しい。
しかし、おれといて楽しいだろうか…。
「大丈夫…君には不思議な親しみやすさを感じる。
君に友達になってもらったらきっと妹紅も喜ぶよ…。」
輝く笑顔
そんな笑顔で言われて断るやつはいませんよ。
しかし、こう改めて友達にとなると少し恥ずかしくなった俺は返事ができない状態だった。
「…妹紅…今度タケノコの掘り方教えてくれ…。」
照れ臭そうに言う俺の言葉に奥からさらに照れ臭そうな声で返事が聞こえれば俺は満足にその場を立ち去った。
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