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「これが今回の異変よ…。」
説明を聞き終わる頃俺は驚きよりも怒
りが勝っていた。
八雲紫に対する怒り。
大切な友人を駒としてあつかった目の前の妖怪に憎しみが生まれる。
「…なぁ、あんたの能力ならそれももとに戻せるんじゃないか?」
拳を握りしめながらもなんとか気持ちをおさえ紫に質問した。
「無理ね。
たしかにそれをこころみたけど彼の怨みはでかくなりすぎた…。
私すら敵の対象にされかねないわ…。」
プチン!!
明らかに俺のなかでなにかが切れた…。
気づけば俺は紫の胸ぐらをつかむ。
「ふざけんな!!
あんたのせいで聖夜はやりたくもねぇことやらされてんだろうが!!
聖夜は…聖夜はなぁ!!
誰にでも優しく振る舞う誰も傷つかない方法を考えたりするやさしいやつなんだよ!!
それをあんたは!!」
「……43人」
「は?」
「今の幻想卿での被害人数よ。
…妖怪の山…妖精の森…紅魔館…妙蓮寺…永遠亭。
この五区のある一部を除いたほとんどの人が被害にあってるわ。
ま、そのうちほとんどの被害が幻想卿でも名のしれた強者らしいわ。」
「だったら尚更!!」
「…なにもわかってないのね…。」
紫は胸ぐらから手を離させ呆れたようにこちらを見ている。
「今回の異変…あなたも荷担していることになるのよ?」
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