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……この子はヤバイ。ほだされてみたくなってしまう。
「好きになって貰えるよう、努力します」
戸惑うあたしに、坂田ヒトシは畳み掛けるように言い、瞳を潤ませる。
「じゃあ、少しだけ……試して、みる?」
思わずそう答えていた。
ホント流されやすいなと、教室に戻ってサナにからかわれてから思ったけど。
あのマジっぷりを無碍にしたら、坂田ヒトシは死んじゃうんじゃないかと思ったんだもん。
……それに、また男の人の気持ちを踏みにじるのは、嫌だった。
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