5.模倣

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   どれを取ればいいのか迷っていると、坂田ヒトシは熱っぽく一途な瞳であたしを真っすぐ見つめた。  ほよよ。  よく見ると可愛い顔してる。 「何でカレシいらなくてセフレなら、って思っちゃうんですか? そんなの、駄目です。女性なのに」  おまけに純情。  ちょっとキュンかも知れない。  思いの外単純なあたしは、坂田ヒトシに興味を持ち始めてしまっていた。  今時こんなストレートなの、案外嫌いじゃない自分に気付いて驚いた。 「別に遊んでるんじゃないよ。ただ、しんどい恋愛が続いたから、今はちょっといらないって言うか。だけどエッチは嫌いじゃないから、考えるって言ったんだ」  坂田ヒトシの純情に免じて正直に言うと、彼は少し顔を曇らせる。  見た目よりも、大人っぽい子なのかも知れない。 「……俺が変えてみせます。だから駄目ですか? 俺と、付き合って欲しいんです」 .
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