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晴れて障害のなくなった二人は今、独り身であるあたしの前でフツーにイチャイチャしてる。
額田に途中までヤラれました、なんてことはなかったことになっている。
「ちょっと、トイレ」
無防備にそう言って立ち上がったサナに、額田が「化粧室って言え」と軽く眉をひそめた。
大人の女への躾でも始まってんのかな、と思いつつ、あたしはケータイを取り出す。
だって、額田と二人残されたって、気まずいだけで話すことなんてありゃしない。
すると。
「おい」
げ。
視線だけケータイから額田に移した。
煙草をくわえた額田が、にやりと笑いを含んだ表情であたしを見ている。
「……何よ」
「あのこと、サナに言わないんだな」
「あんた、バカ? そんなこと言って、わざわざ傷付けることないじゃない」
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