4.羞恥

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   それから、仕事を終えたヒデオから「今どこ?」といつも通りメールが入って、ジンとマドカと青柳といることを伝えると、すぐに迎えに来てくれた。  携帯を真っ二つにした勇者の顔を見るんだ、とジンが少しヒデオをからかっていたけど、彼は肩を竦めただけで特に目立った反応はしていなかった。  それに不満そうにしながら、ジンは3人でクラブイベントに行くんだ、とその場をあとにした。  一応誘ってはくれたけど、作業着姿のヒデオが頷くわけもなく。  いつも通り、あたしはヒデオの部屋。  電話帳預かりセンターからデータを呼び出して、整理をしていた。  最近メアドを変えたばかりだったジンのデータは今日また聞いたし。 “五十嵐竜太郎(イガラシ リュウタロウ)”  呼び出したデータの中に、リュータローの名前を見つけて、溜め息をついた。 .
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